短歌
連れ立ってキャリー片手にゆりかもめ煩悩よりも多い欲望2023年12月30日『連』 誰そ彼と問う人もなく北陸のはまべで消える夕日を看取る2023年12月29日『誰』 白雪に双子の天使もう二度とやってこないねアルバムが言う2023年12月26日『雪』 階下から怒声グラス…
サークルでみそじのあだ名を持つ友が今年四十になると笑う日2022年12月30日『みそ』 好きだとは言えなかったの願掛けの結果も知らずさよなら椿2022年12月28日『お疲れ様』 だるく履く靴下文化は死にましたソックタッチを道連れにして2022年12月25日『ルーズ…
重力も三十一文字(みそひともじ)も飛び越えて師走蹴飛ばし白南風よ吹け2021年12月10日『超自由詠』 土曜日に昇る朝日のようなひと眠る間に去ってしまって2021年12月08日『比喩』 鶏肉を卵でとじるめんつゆが笑うぐらいに喧嘩した夜2021年12月06日『他人丼…
題詠みサイトさんで詠んだ歌たち。 8月の食堂だけが知っている冷やし中華はもうやめました2021年08月31日『夏の終わり』 晩酌の約束ついに果たせずにお盆休みに買う缶ビール2021年08月30日『晩』 クララとて立ちも座りもしないまま空へ飛び立ちたい夜もある2…
新規だったりちょっと変えたりしたのだけ取り出して置こうと思って。 ラブ・ネバー・ダイ馬銜もなく鐙蹴り抜く行く先も見えぬされども負ければ地獄※馬銜(はみ):ブレーキ兼ハンドルに必要 鐙(あぶみ):アクセル星々の高み至った歌鳥を恋散る者が墜とす銃声 マ…
題詠みサイトさんで詠んだ歌たち。 出会いから間違っていた取り皿に置いていかれたゴーヤとふたり2021年06月29日『苦』 カチューシャとシーツの衣装マタハリのごと舞い躍るあどけない脚2021年06月28日『舞』 五月雨の飛行機雲が英雄になれと言われた者らの墓…
連作企画に参加したいしたいと思いつつ、イメージが膨らまず挫折すること数回。ちょっとずっこくしてやっと参加しました。短歌を言葉で補足するの、勝ちか負けかで言えば負けだと思うけど語りたいので語ります。そして出しておいて何なんですけどセルフアレ…
決まった期間で大量に詠む個別取り組み企画(だいたい出せていない) #7day100tanka13.12.2望まれたいつもおんなじ夢姿見せるわ、だから愛をちょうだいおはようの笑顔与えて振りまいて 愛しています、だから愛して 13.12.1磨かれてくるりと丸い宝石は 傷がな…
お題サイト様で詠んだ短歌たち。切りよく5月末まで入れたいですね 満開で首から落ちた芍薬の残り香ばかり抱きしめている2021年05月31日『芍薬』 額縁の向こうで鳥が線を引く四角く切り取られた青い空2021年05月28日『空』 呼ぶ声は記憶の奥に撫でる手の感触…
放牧とうそぶいているただいまはもう聞けないのちゃんと知ってて2020年08月13日『放』 友だちを追い越し伸びる白雲は折れてようやく仲間になれる2020年08月12日『入道雲』 ゆっくりと肌を這う手の熱量であばかれていく知らないわたし2020年08月11日『?』 持…
ひとが皆アリのようだと強がって見ているこども保健室の窓2019年05月17日『窓』 胸のリボン高校生の思い出を娘のくるみボタンに託す2019年05月14日『ボタン』 いつか言うつもりだったんだ快晴が白い目で見る喪服の僕を2019年05月13日『いつか』 七日だけ恋を…
お題サイト様で詠んだ短歌たち。 選ばれた文字が切り出す色彩に選ばれなかった音は消えゆく2018年09月07日『擬音』 ガラス戸を開けて知らない空に会うひえびえとした夜のため息2018年09月06日『肺』 じゅぶじゅぶと焼けた秋刀魚を横に切るとおになったら全部…
右側が優先されて歯ぎしりに参加できない左の奥歯2018年04月15日『噛』 分岐路で選ばなかった後悔が一時停止を繰り返し押す2018年04月13日『止』 カラフルな魔法少女に憧れて片耳にだけピアスをつける2018年04月04日『ミラクル』 禁ずれば破ることだけ夢に見…
お題サイト様で詠んだ短歌そのに。 好きでした初恋でした幸せの頂点でした 浅はかでした2017年10月22日『でした』 暗闇にしずか見上げる水面はぽかり、ぽかりとあぶくを落とす2017年10月18日『深』 ごきげんな目と撫でる手を受けながら外せずにいるよい子の…
お題サイト様で詠んだ短歌たち。 薄あかい豆電球の黄色さが咳き込む喉に染み込んだ九時2015年04月21日『輝』 ととろおと吠えた獣を指差してぱぱとおんなじおなかしてるね2015年04月20日『ジブリ』 身代わりと知ってまぜあう肌の熱役に立てない眼鏡が落ちた20…
かつて使っていたところから連れてきた短歌たちです。 13.12.16感情の上澄みだけを汲んでたら汚泥ばかりが残っていった RT @peachsong_521 嫌いだ、と思うそばから少しずつ垂れ流してた濁る感情 13.12.15不器用に触れたその手はやさしさか春が来るまでゆっく…